こんにちは、コノハズク妻です。
このブログは、会社員コノハズクがセミリタイアを目指する道のりを、妻が書いています。
コノハズクは、資産形成の勉強になるマンガをいろいろ読んでいます。
「市場クロガネは稼ぎたい」は彼が3か月ほど前に購入したマンガ。
大学の経済学の授業はとても退屈だった記憶がありますが、このマンガでは経済がとても身近に興味深く描かれています。
経済って難しそう、つまらなそう…と感じている方にこそ、おすすめしたい作品です。
「市場クロガネは稼ぎたい」のあらすじ
舞台は「稼いだ金が評価のすべて」という教育システムの私立・学円園学園。
そこに入学する主人公・市場クロガネが、自分の事業(人材派遣)を立ち上げ、学園内の生徒たちとの出会いを通して成長していくストーリー。
「市場クロガネは稼ぎたい」の感想・面白いと感じたポイント
経済やビジネスのことがとても分かりやすく、身近に感じられる作品。
作者の梧桐 柾木さんは、作品を描くまで経済のことはよく知らなかったそう。
詳しいお兄さんに話を聞いて勉強したと、コミックスのコメントに寄せられています。
経済が難しいと敬遠する読者の気持ちを理解しつつ、面白く分かりやすい作品になるよう、時間をかけて調査・研究されたことが伝わる内容。
わたしが感じた作品の面白さは、それぞれのキャラクターの設定や背景がしっかりしているところ。
「市場クロガネは稼ぎたい」のキャラクターそれぞれの経験と信念
人の能力やメンタルの状態を見抜く目を持つ主人公・市場クロガネ。
学校の活気や景気を回復された、カリスマ的リーダー朝政ハガネ。
そのほか、優秀な生徒・成功した資産家が登場する一方で、そうでない存在も。
努力家だけど報われない者、自分の利益のためには手段を選ばない者、向上心が失われてしまった生徒など…。
自分の価値観や信念に基づいて行動するキャラクターたち。その背景には、そうなるに至るだけの経験がある。
どの生徒も見えないところで悩み、葛藤しながら活動しているのがリアルで、主人公クロガネが一人一人に対して丁寧に向き合っていく姿に心が動かされます。
「市場クロガネは稼ぎたい」に描かれるベーシックインカム
※ベーシックインカムとは、国が最低限の所得を保証する制度。
何もしなくても最低限の所得が得られることで(生活が保証され)、より生産的な仕事ができたり、社会貢献に励む人が出てくる。
その一方、保証される生活範囲で生き、なにもせず衰退していく人や社会が生まれるリスクも高い。
現・生徒会長の朝政ハガネに対抗する地下生徒会。その会長はベーシックインカムを政策に掲げて次期生徒会長に立候補します。
生徒会長の選挙戦は、朝政ハガネの「成果に値する対価を」と、ベーシックインカムを掲げる地下生徒会「正義に値する救済を」の直接対決に…。
ストーリー後半、かなり時間をかけてこの選挙戦が描かれています。
社会福祉の必要性と、経済の発展。そのバランスの難しさや政策のリスクなど、それだけ複雑で難しいテーマであり、国の政治について考えさせられる内容でした。
市場クロガネを通して、事業の成り立ちや会社の成長を学ぶ
主人公・市場クロガネは、人を見抜く能力を活かす人材派遣の事業(部活)創立を思い立ちます。
そこで必要となるのが事業資金。
開業のための株式発行や、事業を大きくしていくための上場など、株取引の役割や重要性を具体的に学ぶことができます。
もちろん事務手続きや法令などの詳細まで触れませんが、難しいイメージのある株式について、とても身近に感じられたのが印象的でした。
会社員の立場からあまり考えることがなかった、経営者や事業主の視点や悩み。
市場クロガネの事業活動や、それぞれのキャラクターの活動を通して、思いを巡らせたりもしました。
「お金を稼ぐ」ということを、フラットな目で考え直すきっかけに
日本では、お金儲けは汚いというイメージがあったりします。
日常で、友人と投資や資産形成などの話をする機会などもありません。
不労所得を得ている人が「ズルい」と思われたりします。
その一方で、「三方よし」という言葉があります。
「売手よし、買手よし、社会よし」。いい商売とは、三方(周囲全体)を良くするという考え方です。
「市場クロガネは稼ぎたい」もこの思想に通ずるような、気持ちのいい稼ぎ方が描かれています。
自分の特技や好きなことを活かして、どうやって稼いでいくか。
生徒たちが試行錯誤しながらひたむきに考え、努力する姿勢は、勉強や部活に励む姿と変わらず、輝いています。
最近は、副業やフリーランスなど働き方も新しく多様になっています。
そんななか、「お金を稼ぐとは、どういうことなのか?」
改めて考え直すきっかけを与えてくれるのが、この「市場クロガネは稼ぎたい」。
仕事や今後に悩む方に、ぜひ一度読んでみてほしい漫画です。
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