会社員コノハズクは、30代男性です。
息子が誕生したときに、3か月間の育児休暇を取得。
現在は職場復帰をしています。
働き盛りの30代男性が、会社に育児休暇を申請して、3か月も休む。
これはまだメジャーなことではありません。
上記について本人の感想も併せてシェアしたいと思います。
育休をとるべきか・育児への不安など、お悩みのご家庭に参考になれば幸いです。
なぜ取得したのか?男性が育児休暇を取る理由について
そもそも男性の育休は必要か?という疑問を持つ方がいるようです。
取得したいけれど、周囲を納得させる理由に悩んでいる人も。
以下、コノハズクが育休取得に踏み切った理由を挙げます。
- そもそも制度としてあるから(せっかくだから利用して休みたい)
- 妻の産後による高血圧症状があり、経過観察が必要だった
- 妻が帝王切開だったため、傷の痛みや運転ができない状態をフォローするため
- 夫婦お互いの両親が働いており、実家に頼ることができないから
- 男性が長期休暇をとれる稀有なチャンスだから
- これから若い社員が育休をとれるように前例をつくりたい
育休と似ているなーと思うのが有給休暇。
昔は有給も、制度としてはあっても使えない。使うには「相当の理由がいるもの」でした。
育児休暇は、育児に参加するための休暇だから、本来は取得に理由など要らないはず。
制度としてある以上、使えないと意味がない。
でもそれだけで簡単に踏み切れないのが現実。
後押しになったのが、妻の産後の状態だったり、実家に頼れない環境だったりします。
育休取得の意思があっても、気にせずにいられないのが会社の負担。
制度としてありながらも、実例は少なく、気を遣います。
そうした現状を変えていくためにも、敢えて育休をとることに。
コノハズクの後に続く後輩のことも考えての決断です。
休暇期間(育児休暇をとるタイミングや期間について)いつがいいのか?
冒頭で3か月間と述べましたが、どの時点からなのか?
またその理由について、触れておきたいと思います。
まず育休をとった時期は、息子が生後2か月(2023年1月)から4か月(2024年3月)の間。
なぜこのタイミングなのか?
育児に慣れず、心身も回復していない時期にこそ、サポートが必要と考えました。
難しいのは、自分のベビーがどの時期に一番手がかかるのか、実際にその時期を迎えてみないとわからないこと。
迷ったら、経験者の話や情報も集めつつ、自分が一番不安を抱えている時期(月齢)にとってもらうのがいいかと。
- 動き回るようになる頃
- 夜泣きで眠れない時期
- 離乳食が始まるころ
などなど。
育休は取れても一回だけ…。なら、二人目のほうがいいんじゃない?という意見もあるでしょう。
もちろん、二人目を考えているなら、そのときに育休をとるという選択肢もアリです。
やはり子ども1人より、子ども2人のほうが育児は大変だと思うので。
コノハズク家は一人目の出産で取得しましたが、それは二人目を授かる可能性が低いためです。(妊活→高齢出産でした。)
いずれにしても1歳までに取得、というのが今の制度の決まり。
ですが実情では、「妻の育休明け=仕事復帰したとき」も大変!
久しぶりの仕事に疲れて帰ってくるママ。
夜は家事、保育園の準備…とやることが永遠に終わりません。
園生活になれない子供も、初めは体調を崩しやすく、保育園を休まなければいけない日もある…。
そんなバタバタな時期に、パパが園の送迎や家事をサポートできると、ママのしんどさが全然ちがうはず。
育休の取得時期についても、もっと自由な選択ができる社会を。
「異次元の少子化対策」の一環として、政府も検討してくれるといいなぁと思うのです。
どう過ごした?ルーティン、育休中にやってよかったことなど
毎日、家事と育児で、遠出の旅行などはしませんでした。
コノハズクは会社の人に、「家事と育児って…男性が仕事を休んでまで、することあるの?」と言われたそう。
そんな方に言いたい。
仕事を休んでまでも、することは山ほどありますよ!笑
ぜひ知っていただきたいので、ここで具体的に掘り下げます。
※生後2か月から4か月の頃
毎日すること(ルーティン)
おむつを変える(一日8回以上)
ミルクを作る(適量を考える→お湯を沸かして→注いで混ぜ→さます)一日5回程度
ミルクをあげる(授乳姿勢は肩や腰がつらい…)一日5回程度
哺乳瓶を洗って、消毒(一日5回程度)
ぐずったら抱っこする
ベビーカーで散歩(睡眠リズムを整えるため、毎日、日を浴びる)
洗濯を2回(赤ちゃん用と、大人用は別で洗います)
眠くて泣いていたら寝かしつける(1日数回:午前、昼過ぎ、夕方…)
大量の洗濯物をたたんで、しまう
排便や授乳量をノートに記録(任意ですが、あったほうが安心でした)
赤ちゃんをお風呂に入れる、保湿ケア、肌着を着せる
夜の寝かしつけ(だいたい一時間以上かかる)
随時やること
ミルクとおむつを買う(すぐ、無くなる)
哺乳瓶の乳首を適宜買い替える
ミルクを吐いたら着替えと掃除(過去、何十回もありました)、汚れた服を手洗い、カーペットが汚れたらコインランドリー
ウンチ漏れによる着替え、汚れた服の洗濯、カーペットが汚れたらコインランドリー
ベビーの爪を切る(小さいのでハサミで)
食料品の買い物
ゴミ捨て(大量のおむつゴミは、びっくりするほど重たい)
掃除機をかける
このほか、頻繁ではないけど育休期間にやったこと、やってよかったこともあります。
その他(頻度が少ないもの、育休中にやってよかったこと)
小児科で予防接種(月に1回)
市の健康相談に参加(月に1回、体重と身長の測定)
100日記念の写真を撮る(お宮参り)
息子のマイナンバーカードを作成
離乳食教室に夫婦で参加
児童館に行く
収納棚などの環境づくり
パパが一緒に参加することで、予防接種の管理や、体の成長面、離乳食についても意識や関心をもってもらうきっかけになりました。
こういったことにパパが参加するのは珍しいことだろうな。と思っていたのですが…
意外と健康相談にも、離乳食教室にも男性の姿はちらほらありました。
また記念撮影も、お金がかかるしどうしようと迷っていましたが…。
平日にすることで金額が割安になり、スケジュール的にも余裕があったので、楽しんで撮ることができました。
コノハズクが育休中に「難しい」と感じたこと
それは「ママがどのくらい体調がつらいのか?
身体的・精神的にどう大変なのか?」がわからないこと。
後日言われたことですが、ママの歩行速度があまりにも遅く(笑)、帝王切開の術後は痛いんだろうなと思ったそうです。
自分もそうですが新米ママは得に、赤ちゃんのことでいっぱいいっぱいで、自分の状態をあまり意識している余裕がありませんよね。
ですがなるべく言葉にして、「体の状態がこんな感じだから、こんなことを手伝ってくれると助かる」など、具体的に伝えていく。それが家族の協力体制を築くうえで、大事になっていくんだと感じました。
ママの年齢や体調、家庭環境などにより、
- どのタイミングで、どのくらい育休(または有休)をとるべきか?
- 何を優先的にやると助かるのか?
などは変わってきますよね。
さらに赤ちゃんの成長に合わせて状況もどんどん変わっていきます。
だからこそ、ママが今どんな状態で何を助けてもらいたいのか、について随時、話し合う機会をつくる。パパも積極的にそれを聞いてあげる。
そんな環境をつくれたら夫婦で楽しみながら育児ができるんじゃないでしょうか。
育休をとってみて感じたメリット
以下、コノハズク本人が育休を取って良かったと感じた点です。
一番は育児にかかわり、子どもと毎日一緒にいることで「特別な瞬間をちゃんと味わえている」満足感。
次に大きかったのは、体調面。高校を卒業後、ずっと三交代をしてきたコノハズク。20年近く、ずーっと昼夜が逆転する交代勤務をしていました。
それが3か月間、朝起きて夜寝る。という一定の生活リズムを送ることで、体に変化が。
腸の調子や寝不足も改善し、食欲もアップ。
会社でのストレスや緊張感からの解放もあってか、全体的に体の調子が良くなったのです。
夜勤手当などで給与は高いですが、やはり体への負担が大きい仕事であることを実感した3か月間でした。
さらに、意外なプラス面も。
息子が初めて話した言葉は「パパ」です。
生後半年くらいから「ママじゃないと嫌」という子もいるようですが、うちは一切ありませんでした。
育休のデメリットは?
デメリットはわかりやすいです。
主には二つ。会社の環境と、家計(経済状況)です。
会社や職種によっては、復帰しづらくなる、昇進・昇給に影響が出てしまう、といったケースも。
休暇期間の減給以上に、失うものが大きいようなら育休はとれないですよね。
育休をとれるかどうかは、会社次第という現実がある以上、「育休は男性もぜったいとるべき!全員とったほうがいい。」とは言えません。
コノハズクの会社は大手で、人事課は育休を推進。そこまでの障壁はありませんでした。
長期間の不在が事前にわかるので、代わりの人を配置するという対応が可能に。
そのため、コロナ初期の「突然、2週間ほど休む人が続出」した状況よりは、皆の負担は小さくて済んだようです。
それでもやはり現場には気を遣うし、取りづらいことに変わりありません。
が、思い切って前例を作ったコノハズク。
その効果はあったようで、子どもが生まれる予定の後輩が「一か月ほど育休をとろうか検討している」と言ってきてくれたそう。
次に続く人の道ができると思うと、育休取得にチャレンジする意味は大きいと感じます。
もう一つの悩みのタネは家計問題。
若い人はまだ給料も多くはない。「育休を取りたいけれどお金が心配で取れない」という話も聞きます。
もちろん、月給や家計の支出金額にもよりますが…。
育休期間中は育児休業給付金(育休開始から6か月間は、賃金の67%)がもらえます。
ボーナス減も、コノハズクは3か月間の育休だと影響があったのは1回分のみ。
2回目のボーナスは前年と同じくらいでした。
一時的な収入減を、貯金でカバーすることもできます。(貯蓄次第にはなってしまいますが。)
家計の負担と相談して、育休を1か月間にするとか、2回に分けてとるなどの判断をするのも大事です。
わが家に関しては、育休による収入減を回収できる価値が、育児休暇にはあると考えています。
育休をとることで減ってしまった収入 < 育休で得られる経験や気持ちの余裕
育休を取るうえで、とにかく「お金が心配」という方もいるかと思います。
子どもが生まれて、最初はどのくらい、何にお金がかかるか?
ボーナスはどのくらい減ったか。
お金に関する情報についても、また別記事で詳しく紹介したいと思います。
男性の育休は必要?土日と有給のサポートで足りる?妻視点で思うこと
世の中には、男性の育休の必要性がわからない、という方も少なからずいます。
年配の男性ほどその傾向があるように思います。
男性は休日に育児を頑張って、必要なときに有休をとる。
こんなサポートビジョンを描いている方もいるでしょう。
そのような体制でサポートできれば、育休までとる必要はないのでは?
これについての判断基準は、サポートされる側(妻)がどう感じるか?ということですよね。
当然、家庭環境によっても違うでしょう。
ここでは筆者(コノハズク妻)の私見を述べさせていただきますと。
土日と有給でのフォローは、正直不足を感じてしまいます。
いざ休日にサポートしようとしても、経験値が少ないと戦力不足になるから。
平日にどんな育児をしてるかを見ていないと、やるべきことがわからないはず。
気持ちがあっても実力が伴わないと、ママの負担がかえって大きくもなりかねません。
実際、平日の仕事の疲れをとるための休日を、育児にすべて充てることってできますか?
男性にとっても、平日はひたすら仕事で休日はひたすら育児って…しんどいはずです。
ママも休みたいだろうなぁって気を遣って、頼みにくくなりますよ。
そもそもですが、休日だけの「サポート」という姿勢自体に、疑問を感じる人もいるはず。
「夫婦」の子どもなんだから、育児をする義務は両者にある。
「仕事担当 / 家事担当」のように完全に分担するものではないですよね。
ただ、仕事をしてお金を稼いでもらわないと生活できないので、育児の比重が変わってくるのは仕方のない話でもあります。
妻として、コノハズクが育休を取ってくれたことにとても感謝しています。
どんな点が、どう良かったのか。妻としての感想を別記事に詳しく書きたいと思います。
2人目ができたら…また育休をとる?
今回、育休を経験したのは1人目の子どもの出産でした。
上記の感想を踏まえ、もし二人目ができるとしたら、また育休を取得するか?
コノハズクの回答としては「次は半年くらい取りたい」でした。
会社の状況もあるので確実に取れるかはわかりませんが…。
もし育児・家事のワンオペに疲れ切っていたら、二人目なんて考えられない!と思っていたでしょう。
パパが育休を取得してくれたことで、きっと二人目のときもサポートが期待できるだろうという安心感があり、前向きに考えることができます。
高齢なので二人目を授かる確立は低いですが、もし二回目の育休をコノハズクが取得したときは、1人目の育休との違い、半年間の休暇にした場合はそのメリット・デメリット、会社での反応などについてまた記事にしたいと思います。
まとめ
いろいろな感想やご意見があると思いますが、コノハズクとその一家の感想をまとめると
男性の育休について、具体的なイメージを届けたい。
必要性や価値など、育休経験者としての実感で伝えたい。
そんな気持ちでこの記事を書きました。
本内容が、育休取得についての検討材料になれば嬉しいです。
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